介護現場コミュニケーションあれこれ

介護現場コミュニケーションあれこれ

介護専門家コラム

介護現場コミュニケーションあれこれ

はじめに


サニーウインググループ代表の皆川です。我々が中央区関屋に住宅型有料老人ホームを開設して10年が経過しました。これまで介護事業や周辺事業でチャレンジを重ねて参りました。それと並行して私個人としても時間・体力の許す限り個人的な学びを重ねながら、何か介護現場に変革を起こせるようなアプローチはできないか日々考えてきました。今回は意外に古くからあるコミュニケーションの手法ながら、介護現場にはなかなか浸透していない「アサーティブネス」について書いてみたいと思います。

 

介護現場のコミュニケーション

介護現場のコミュニケーションと言いましてもいくつかのケースが想定できます。対利用者様、対御家族様、対関係事業者、そして社内(職員同士)の場合の4つくらいにまとめられると思います。その中でも、今回は特に職員同士のコミュニケーションに絞って考えてみましょう。介護職の離職問題において、最も大きな理由の一つが「人間関係」と言われます。上司からすれば「この新人さんは学ぶ姿勢がなっていない」と考えていたり、部下からすれば「あの上司は頭ごなしでいつも否定から入る」といった具合に、職員同士の無理解、信頼関係のなさが現場の雰囲気を悪くし、人間関係を理由に転職を考える人が後を絶ちません。これが現実です。それは、上司が悪いんでしょうか?この前入ってきた新人がやる気がないからダメなのでしょうか?チーム全体を見る管理者や施設長が能力がないからダメなんですか?私はそれよりも、組織(チーム)の中における「コミュニケーション」のスキルを皆が知らない、学んでいない、身についていないことが真因ではないかと考えているのです。

 

3つの自己表現

実は今回、お伝えしたい「アサーティブネス」とは「自分と相手をお互いに尊重しながら、自分の言いたいことを伝え、物事を前進させていくこと」と言えます。つまり「自己主張の方法の1つ」と言えるでしょう。自己主張には
攻撃的(アグレッシブ)
受け身的(パッシブ)
アサーティブ
の3つのスタイルがあります。まず①ですが、自分の主張をとにかく通し、時に感情的になります。相手よりも先に自分のことを考える傾向があり、「こうしたい」と考えると、相手の状況に関係なく進む。相手より優位な立場に立つことが大事で、不利な立場に置かれるのを嫌います。次に②は、自分の主張や気持ちはめったに表明せず、意見を聞かれてもハッキリしない。自分のことは後回し。人のことを優先。いつも周囲の都合のよいように動かされていると自覚している。感情を抑制しているためにストレスが強い。最後に③のアサーティブです。これは自分の伝えたいことと、感情を切り離すことが大事と理解している。自身の主張を率直に伝えている。必要であれば感情も伝える。常に物事には「選択肢」があると考え、その中から選ぶというスタンスを取れる。結果に対しての責任は自分にあると考え、常に自分と相手の両方にとって有益な手段を考えることができる。皆さんの現場ではどうですか?攻撃的では相手が傷つきますし、逆に受け身的な態度で終始すると自分が辛い思いをします。また我慢し続けた結果、爆発して退職につながることも十分あります。しかし、アサーティブな態度をとることができれば、自分も相手も有益な結果を得られる可能性が高くなります。

 

ケースで見る3つのスタイル

例えば、職員皆で数日後に迫った行事の準備を一生懸命していたところ、管理者が、どうしても明日までにこれをまとめてくれと急に依頼してきたとします。どんな態度をあなたは取りますか?
①タイプならば、「もういい加減にしてください!現場を見てないからそんなこと言うんですよ!この状況わからないんですか?他の人に頼んだらどうですか!」となるでしょう。このタイプの特徴は、上司は私の状態をすべて把握しているのは当然だと考えていて、感情に任せて怒りを爆発させます。結果的にお互いの関係が悪くなるといった具合です。
②タイプならば、「えっ、そうなんですね…。あ。え、はい、わかりました…」(そして途方に暮れる)といったところでしょうか。このタイプの特徴は、自分には今無理な状況だとわかっているのに「はい」としか言えず引き受ける。断ることはできないし、誰かに協力してもらうこともしない。そして間に合わず更なる信用低下につながるという感じです。
③タイプのアサーティブな人ならばどうでしょう?「今は実は○○さんもご存じのように行事の準備があって手が回りません。他にやれる人に依頼しましょうか?」となります。アサーティブな人は、何でも安請け合いせず、自身の状況を的確に伝えるとともに相手(上司)の目的を同時に達成する為に他の選択肢を提案できるという特徴があります。
攻撃的な人はとにかく自分の主張を通し、相手が常に悪いという前提があり、関係悪化は避けられません。また受け身的な人は自分を必要以上に卑下していて、苦しくなるだけです。その結果、目的も達成できず、信用を失います。その一方でアサーティブな人は自分の状況と考えをある意味ストレートに伝えていて同時に相手にも有益な情報を伝え、両者にとって利益をもたらす提案をしています。

 

アサーティブになるには

ここまで読んで頂いた方は、そんな簡単にいくものではないと思われるでしょう。アサーティブな態度を選択できる人の共通点としては、自分自身の感情をコントロールできること、長期的かつ双方に望ましい結果に視点を置いていること、双方の感情や意見を尊重していることが考えられます。アサーティブかそうでないかは「感情」と「捉え方」がポイントだということが分かります。自分の感情とうまく付き合えるかは、感情を押し殺したり、無感情になることではないです。自然と起こる感情をそのまま受け入れた上で、どのような在り方や言動をするかを適切に、意識的に選ぶということなのです。関心持って頂けましたか?
今日は「アサーティブネス」という在り方の紹介で残念ながら誌面が足りなくなってしまいました。関係書籍をご紹介しておきますので是非手に取ってみてください。また、私自身も今後個人の活動として、こうした「アサーティブネス」を現場に普及していく活動もしていきますし、1オン1でコーチングもしていますので下記のHPよりお気軽にお問合せ下さいね。


推薦図書
図解
自分の気持ちをきちんと〈伝える〉技術
平木 典子著


皆川 敬
新潟県介護サービス事業者協議会 事務局長
サニーウインググループ代表
オールグリット合同会社CEO
資 格
■ 経営学修士(MBA)
■ 一般財団法人生涯学習開発財団認定コーチ
■ 介護支援専門員
■ 介護福祉経営士1級
https://all-grit.co.jp
t.minagawa@all-grit.co.jp


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