介護福祉士国家試験対策の勉強は、自分たちの仕事に新たな広がりをもたらすもの
一般社団法人 新潟地域福祉協会 岡田史
今年もまもなく介護福祉士の国家試験の受付が始まります。この「介護コマチ」を手に取られた人の中には、今年度の受験に備えて、受験対策の勉強に取り組んでいる人、今年受ける予定はなくても将来受験を考えている人がいると思います。
介護福祉士国家試験は、「人間と社会」「介護」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」の領域から出題され、それらの領域に属する科目が試験科目となります。12科目+総合問題です。それらの科目のテキストを並べてみると、どこから手を付けてよいのか途方に暮れてしまうのが現実ではないでしょうか。そして勉強しようと思えば思うほどテキストから遠ざかろうとする自分にいら立ちを覚えたりする、それが現実です。(ごめんなさい、筆者の体験を言っています)
そのような気持ちの克服方法を考えてみました。「勉強しなきゃ」と思えば思うほど、気持ちが勉強に向いていかないのですから、一度試験のことや受験勉強のことを忘れてみるというのはいかがでしょうか?そして、家にいるときには勉強を忘れて、衣類の整理をしたり、普段掃除しないところの掃除をしたりしてみましょう。試験勉強以外のことに気持ちを向けて、勉強しなければというプレッシャーから心を解放してみましょう。
気持ちが軽くなると、国家試験のことが気になり始めます。そうなってから、国家試験勉強に取り組んでみてください。これまで試験対策の勉強では、なじみのない人の名前や言葉が出てきて、「わからない、むずかしい」と途方に暮れていたのが、心が解放された状態で勉強をしてみると、新しいことを学ぶことが新鮮に感じられて心地よく学習にとりくめるようになってくるはずです。そして、試験勉強は国家試験だけのものではなく、日々の介護の仕事を高めてくれるものでもあることに気が付くはずです。
そして、余裕をもって国家試験の過去問題を見てみると、記憶力を問うような問題はごく一部で、記憶力を試す問題より、これまで学び体験してきた知識をもとにした考えや判断力を問う問題が多いことに気づくと思います。
考えや判断力は、日々の介護業務のなかで身についているものです。それを検証する気持ちでテキストを読んでみることで、受験勉強だけにとどまらない効果が期待できます。例えば、34回の介護福祉士国家試験問題106こころとからだのしくみでは、ブリストル便性状スケールが出題されました。テキストでその内容を確認することで、現在の自施設の排泄記録を振り返り、このスケールを使えば排泄記録の簡便化と統一を図ることができるのではないかと、日々の記録方法の見直しをするきっかけになるかもしれません。
受験勉強とガッチガチに考えないで、介護福祉士国家試験対策の勉強は、自分たちの仕事に新たな広がりをもたらすものだと受け止めるのも受験対策の一つかもしれません。
平成27年度までは、介護福祉士国家試験は実務経験を3年間積むことで、受験することができていました。平成28年度より、介護福祉士国家試験を受験するためには、実務者研修を受講することが必須となり、現在に至っています。実務者研修の受講時間数は450時間で、学習科目(※科目名・履修時間)は下記のとおりとなっています。

①人間の尊厳と自立 5時間
②社会の理解Ⅰ 5時間
③社会の理解Ⅱ 30時間
④介護の基本Ⅰ 10時間
⑤介護の基本Ⅱ 20時間
⑥コミュニケーション技術 20時間
⑦生活支援技術Ⅰ 20時間
⑧生活支援技術Ⅱ 30時間
⑨介護過程Ⅰ 20時間
⑩介護過程Ⅱ 25時間
⑪介護過程Ⅲ 45時間
⑫こころとからだのしくみⅠ 20時間
⑬こころとからだのしくみⅡ 60時間
⑭発達と老化の理解Ⅰ 10時間
⑮発達と老化の理解Ⅱ 20時間
⑯認知症の理解Ⅰ 10時間
⑰認知症の理解Ⅱ 20時間
⑱障害の理解Ⅰ 10時間
⑲障害の理解Ⅱ 20時間
⑳医療的ケア 50時間
㉑医療的ケア演習
ほとんどの科目が国家試験受験科目と重なっており、実務者研修で学ぶことがすなわち国家試験対策となる内容となっていますので、初任者研修など取得している資格に応じて免除科目が設定されていますが、すべての科目に目を通すことをお勧めします。
新潟県地域福祉協会が、介護福祉士を受験する人々を支援するために実務者研修を実施して10年以上になります。その間、受講された皆様の声を聴きながら研修内容を充実させてきました。今年度の受付は終了いたしましたが、次年度は3月から始まります。計画が決まりましたら新潟地域福祉協会のホームページでご案内いたしますので、ぜひ、ホームページを訪れてみてください。受講料の負担軽減のための早期割引なども計画しています。
介護を学び、より豊かなものにしていきたいと思っている皆さんとの出会いをお待ちしています。
新潟地域福祉協会のホームページ
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