知っている!聴いたことがある!様々な反応かと思います。認知症ケアパスとは、認知症の人とその家族が、地域の中で本来の生活を営むために、認知症の人と家族及び地域・医療・介護の人々が目標を共有し、それを達成するための連携の仕組みです。すでに全国の市町村で作成されています。
わたくしの事業所がある胎内市では平成25年~26年にかけて認知症ケアパス・ガイドブックを作成したなか、作成しただけで活用できてなく有効な活用に結びついていない感があり、認知症当事者の声や意思が尊重されているのか。個別の支援に繋がるだろうか。ということを認知症地域支援推進員で話しあいました。そこで認知症ケアパスのミッションは何かを共有し、「誰のために、作るか」を考え、ご本人や家族・地域の声を反映しなければと、認知症ケアパスを令和2年に更新しました。(2年かけて更新の準備)
その目的ですが
①地域共生型認知症ケアパスを通して、胎内市民が認知症になっても住み慣れた自宅や地域で暮らし続けることができる。
②地域包括支援センター職員と認知症地域支援推進員が、地域住民の声を聴き、ケアパス作成を通じて地域づくりの視点を学ぶことができる です。
取り組み内容ですが、コアメンバー、住民との勉強会やワークを通して当事者の声を大切に胎内市ならどう活かすを共通認識とした。その結果、「認知症の人の生活機能障害の進行にあわせ、いつ、どこで、どのような医療・介護サービスを受けることができるのか」を認知症の人とそのご家族に示す部分は、すごろく形式+ガイドブックにて対応した。また認知症になる前から、地域での困りごと悩みに各々の立場で今何ができるかを考えていただく事を記述式にし、地域の方が日常生活障がいを出現した際書き込める内容とし、予防の意味も込めた地域共生型認知症ケアパスの更新が完成した。作成し提示するだけでなく、周知し活かすことが目的なので、今後の取り組みが重要である。認知症の方とご家族だけでなく、ケアパス作成は人と人とのつながり=大災害での個別対応に役立つ可能性が示唆されました。
何処の市町村にも今、認知症ケアパスは存在しています。言い方が悪いですが、認知症ケアパスを活用し、地域で認知症ケアを実践している市町村とそうでない地域があるとするとそれだけで、そこに住まわれている認知症の人と家族の生活に大きな差が出てくることになる。怖い事です。本来認知症ケアパスはご利用者側が地域での認知症に 関する医療・介護サービスの利用を見える化し、その利用を混乱なくスムーズにするものであり、多職種の連携が欠かせないのです。地域によってサービス格差が大きくなる可能性があるが、スムーズな連携により認知症の支援を地域で完結することが重要なのです。
同じことが事業所や施設でも考えられ、利用している場所や地域によって、認知症当事者の尊厳を損なわれる支援や生活であっては困るわけで、そういう意味では認知症と共にいきる人たちや認知症介護のチーム作りにおいて、パーソン・センタード・ケアの実践が大切になってきます。今年度わたくしどもの事業所では教育研修委員会の中に「パーソン・センタード・ケア推進係」を設置し、各事業所スタッフ主導で認知症ケアマッピングからのフィードバック、アクションプラン立案、アクションプラン実践、モニタリング、2回目のマッピングに取り組んでいます。そもそも「なぜ本人視点で観察する必要があるとおもいますか?」ここからスタートして、推進係は毎月勉強会、アクションプランの立案やプラン実践の進捗状況を共有しています。
「本人の視点で」ということが何のために必要なのか?は宿題にしておきますね。
続きはブログにて!
社会福祉士/認知症介護指導者/認知症ケア上級専門士
認知症ケアマッピング上級ユーザー
新野 直紀
【今年から動き出したパーソン・センタード・ケア推進係の珍道中】
http://www.kaigogoyoukiki.net/specialist/niino/
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